初名は一得、後得一と称す。要斎の子なり。家学を承け、又明倫堂に学ぶ傍ら画を沼田月斎に学びて之を善くす。明治元年北越の軍に従ひて斥候たり。二年二月明倫堂訓導に挙げられ俸七口を賜ふ。十一月漢学二等助教となり、次いで職制の変更によりて罷む。翌年二月学校会長となり、後漢学二等助教試補、小学校教授等に歴職し、廃藩の後師範学校に教授し、後熱田、瀬戸等の高等小学校長となる、明治三十年二月六日神戸に没す、享年六十二、憲章院天安得一居士と法誼す。(名古屋市史)
　墓碑銘は「細野栗斎之墓」。