人物総覧 あ 尾張藩 書家
名は陽、通称は熊次郎、暘城は其号、一に星香と号す。本藩の士なり。江戸に家す。幼より書を以て聞え、二王顔柳学ばざる所なし。一日清人聞過庭・胡逃新の書を見て大に悟る所あり。遂に一家を為す。慶応四年、藩会によりて帰国す。時に年五十三。堀詰町に住して書法を教授す。業を受くる者千五百人に及べりと云ふ。居ること幾ぱくもなくして勇退し、自ら逸老暘城先生と称す。明治十七年九月六日卒す。年六十九。明治十一年、碑を立つ。門人に武田鼎立あり。(名古屋市史) 墓碑銘は「暘城先生之墓」