明治期の漢詩人。飛騨国大野郡岡本村(高山市)願生寺住職白川慈摂の二女。本名幸、のち幸子。慶応四年(一八六八)梅村速水の妻となり、間もなく実家に帰る。明治七年(一八七四)大阪集成学校に学ひ英学を修める。同一〇年一月京都府女学校に入学、かたわら漢詩を菊池三渓に学び、画を村田香谷に習った。同年三月には同校の助教授に就任した。一二年一二月『列女伝』を著して京都の書肆から出版、半紙本二冊のものである。同月辞職。翌年名古屋の青木与助(錠太郎)と結婚、一男一女を生む。青木子は娘。同一七年に夫と死別、以後詩画に親しむ。『琴水小稿』『鴨西寓話』の著述もある。
　墓碑銘は「釈厄慈恵墓」、現在は「青木家之墓」に合祀。