原福松の4男として稲生村小真木(現在の鶴岡市)に生れる。教育者原寅一は実兄。のち赤谷家の婿養子となる。明治39年(1906)山形県師範学校を卒業。小学校に奉職し、朝暘高等学校などの訓導を経て、湯田川・大宝寺・広瀬等各校の校長を歴任した。昭和2年(1927)3月退職し、同年鶴岡市助役となるが昭和4年職を辞して翌年鶴岡に書店を開業する。書店経営のかたわら著作に励んで昭和10年玄々堂芦汀編｢荘内文雅人名録｣を刊行。昭和14年満州国に渡り昭和16年安東省教育主事となり、満州国民向けの｢保健読本｣全3巻を執筆する。また満蒙の天産薬草や漢方薬を研究。現地の薬草と研究成果の見返りに日本より多量の日用品の供給をうけそれを満州国内に配給した。終戦後の昭和21年12月帰国、ボーイスカウトの鶴岡地区委員長として再興運動に尽力し、その後も県民生児童委員、裁判所調停委員などをつとめ鶴岡市史編纂委員長を兼務した。後年庄内の天産薬草を研究して庄内薬草有限会社を設立する。75歳で死亡。（庄内人名事典より）